mcatal_電磁開閉器(M0232C04)
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サーマルリレーサーマルリレー52欠相保護付(2E)サーマルリレー標準の2素子サーマルリレーは、欠相そのものを検知して動作することはできませんが、欠相によって素子の入っている相が過電流状態になれば動作しますので、このような場合にはモータの焼損防止に役立ちます。しかし、負荷の状態によっては保護できないことも起こります。これに対して、欠相保護付(2E)サーマルリレーは、欠相そのものを検知して動作しますから、負荷の状態にかかわらず、モータの焼損を確実に防止できます。欠相保護付サーマルリレーは、HRE 35~HRE 180の機種で製作可能です。なお、外観は標準品と同一です。モータリレーモータリレーRUK(過負荷、欠相、反相)サーマルリレーは熱動形ですから、速動特性が必要な負荷の保護には適していません。強制冷却のモータ、水中ポンプモータなどの拘束状態における急激な温度上昇による焼損防止には、速動特性が要求されますので、このような場合には、モータリレーをご使用ください。モータリレーは、定格電流を自由に設定できるだけでなく、動作時間も自由に変えて、モータの熱特性に合った動作特性を作り出すことができます。その上、過負荷だけでなく、欠相・反相も保護できます。詳細は電子機器のカタログをご参照ください。■動作特性欠相動作特性はJEM1038、1356に適合します。JEM1038、1356に定める動作特性は右の通りです。● 周囲温度20℃において、2極に設定電流の100%、残り1極に90%の電流を2時間通電して動作せず、引き続き90%の電流を“零”とし、残り2極の電流を115%としたとき2時間以内に動作すること。(1)無通電時 (2)正常通電時 (4)R相欠相時 (3)三相過負荷時 欠相保護付サーマルリレーは、健全相と欠相相のバイメタルの湾曲の差を利用して、欠相そのものを検知します。● 正常通電時、過負荷時バイメタルは通電電流に応じて湾曲し、押板1、押板2、レバーを矢印の向きに平行移動させます。レバーが一定以上移動すると(過負荷時)、接点が動作(トリップ)します。● 1相欠相時健全相のバイメタルは湾曲し、押板1を矢印方向に移動させますが、欠相相は湾曲せず、押板2を移動させません。従って、レバーは押板2の回転軸を中心に押板1の動きを増幅して回転し、接点を動作(トリップ)させます。■動作原理サーマルリレー

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