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加工設備は製造年代の異なる複数メーカーの加工機械で構成されています。そのような環境でPLCを導入しようとすれば、コストも、手間も、時間もかかります。検討段階では、どのくらいの成果を上げられるか未知数な部分もありましたので、稼働時間を把握するためだけに導入を進めることは難しい状況でした。また、新たなツールや仕組みを導入するに当たり、加工設備や機械への影響はできるだけ抑えたいという意向もありました。そのため、次のポイントからAirGRID®の採用を決めました。「導入・運用コストを抑え、簡単に導入できるツールを探していました」(相根氏)●PLCを使ったシステムなどと比較して、 導入・運用コストを大きく抑えることができる。●既存のパトライト表示灯にAirGRID®の無線機器を 接続するだけなので、大がかりな工事などが不要。 設備への影響やリスクがほとんどない。●設備のメーカーや製造年代を問わず導入可能 (AirGRID®に対応していない既設のパトライト表示灯は 交換が必要になります)。●設備の移設などレイアウト変更時の作業負担も少ない。●リアルタイムで稼働データを取得できる。●表示灯において実績が豊富なパトライト社の製品なので、 安心して導入できる。「稼働データを駆使したカイゼンをやり尽くしたとは考えていません」(小塩氏)AirGRID®の設置作業はシンプルなのですが、当社の場合は設置する台数が多く、表示灯が高所に設置されている場合もあり、作業に手間取ることもありました。また、設置作業時には加工ラインや加工機械の一部を停止しなければならず、作業スケジュールの調整や無線環境の調整などにも手間取り、当初予想していたよりも準備期間がかかってしまいました。短期間で導入するには、当社が導入した当時は整備されていませんでしたが(笑)、パトライト社の導入支援サービスを積極的に活用した方が良いかもしれません。使い込んでいくと大量のデータを処理する機会も増えてきます。より速く、簡単に、データの処理ができるようになれば、さらに適用できる範囲も広がり、導入の価値も高められると思いますので、ハードウェアとソフトウェアでのさらなる進化にも期待しています。AirGRID®はコストパフォーマンスが高く、適応範囲も広いのですが、データは集めるだけでは意味がないので、さまざまな場面での活用提案や導入事例に関するより積極的な情報提供をお願いします。AirGRID®のさらなる普及にも取り組んでもらい、さまざまな業種や製造工程での利用が進むことにも期待し、他社のAirGRID®の活用方法について情報交換をしたいと考えています。当社での工場見学も可能ですので、パトライト社からの依頼があれば情報交換の実現のためできるだけ協力したいと思っています。島津プレシジョンテクノロジー株式会社* 取材日時 2017年2月 * 記載の担当部署は、取材時の組織名です。本社所在地設立代表者資本金従業員数事業内容■■■■■■滋賀県大津市月輪1丁目8番1号1973年7月代表取締役  岩崎 正弘30百万円365名島津製作所の油圧機器およびターボ分子ポンプの製造::::::お忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。     を採用した理由を教えてください。     の導入効果について教えてください。加工設備のメーカーに制約がなく、導入コストと手間を抑えられる点を評価5カイゼンやムダ取りの取り組みを継続できる仕組みを実現6利用例でも話をしましたように、すでにさまざまな成果が上がっていますが、まだ稼働データを可視化・分析してできるカイゼンをやり尽くしたとは考えていません。たとえば、単なる稼働や停止だけでなく、正味切削時間なのか、非切削時間なのか。さらには、段取時、素材待ち、生産指示待ちなどの設備、停止の原因なども把握・分析できるようになれば、さらなるムダ取りや生産能力向上が可能だと考えています。また、過去の結果を分析して対策を練るだけでなく、リアルタイムの稼働状況を大型モニタのアンドンで現場で見える化することで、トラブル発生時の待機時間を削減させるため、すぐにアクションを起こせる環境作りにも取り組みたいと考えています。導入効果という点に関してさらに重要なポイントは、このようなカイゼンや生産能力向上への取り組みを継続的に取り組める環境を実現できたことです。これは加工ラインに限ったことではなく、組立ラインや性能試験ラインでの応用も可能だと考えており、AirGRID®の導入効果はさらに広げられると期待しています。7さまざまな業種や製造現場における      の普及に期待     の導入を検討している企業にアドバイスをお願いします。     およびパトライト社への要望や期待があればお聞かせください。16IoT活用のシナリオお客様の声基本 ソリューションアドオン ソリューション導入ステップ・技術資料

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